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2013/12/07 (Sat) 10:53
患者・人の心にふれるということ

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塾長の鈴木です。



「人の心にふれるには」


学校でも社会でも、人間関係は希薄になってきています。

特に、人の心にふれるということが出来なくなってきています。


例えば、ある入院患者は、入院当初、精神的に不安定でした。

混乱し、入院を受け入れられず、家族が帰ろうとすると、
いろいろなことを言って困らせる状態でした。

その時、ある看護師が来て、患者の手を取り、
温かく、寄り添うような感じをもちながら、患者の訴えを聞きました。

いくつかのやり取りの後、看護師はこう言いました。


「ご家族が一度に皆、帰られてしまうと、
どうしても寂しくなってしまうんですね」


するとその患者は「そうだ、寂しくなっちゃうんだ」と言ったのです。

そのやり取りに呼応するかのように、患者は落ち着いていきました。


このシチュエーションで患者から「寂しい」という言葉が出ること。

これだけでも、周囲は困惑してしまうかもしれません。

それは家族だけでなく、看護側にとっても同様です。


寂しいという言葉を患者に言わせてしまったら、
さらに混乱を助長し、不安定な精神状態に追い込むかもしれない。

そんな漠然とした恐れや不安を抱いてしまうのでしょう。


しかし、この「寂しい」という想いを言葉にする。

そして「寂しい」という想いを誰かと分かち合う。

そういうプロセスによって、逆に患者は救われることもあるのです。


なぜなら、寂しいという気持ちを理解してもらえた瞬間、
その人にしてみたら、寂しくはなくなるからです。

寂しいという気持ちを誰かと分かち合えたと感じた瞬間、
少なくとも患者は「孤独」ではなくなるからです。


もちろん、そのやり取りで患者の寂しさが全て解消するはずもありません。

これから、様々な治療のストレス、
入院生活での困難が待っているかもしれません。


しかし、心を通わせるというのは、常に一瞬一瞬のこと。

心の動きも刻一刻と移り変わるものです。

治療の過程や入院生活の中での一つ一つのやり取りに心を通わせる。


そうした一つ一つの温かいやり取りによって、
私たちはどれほど救われる思いがすることでしょう。


その人の寂しさにふれるということは、その人の心にふれるということ。

希薄な人間関係にもう一度、心が通じ合う関係を取り戻すには、
まさにこうした一つ一つのやり取りにかかっていると思うのです。




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